社会信用論
改訂版への序文
http://www.mondopolitico.com/library/socialcredit/prefacetoreviseded.htm
この本の初版は、急速に広まった適切な社会、産業、そして哲学的な理想に適う、同じ名前を冠した金融理論—社会信用との関連を示すため、1924年に出版された。当時のアメリカ合衆国ではかつて無かったほどの物質的な繁栄を生じており、一般的には世界は好況にあるように見せかけられていた。
既存の金融システムが変化せず、押し付けられている限り、この繁栄が一貫して長く続くことがないという見解が、社会信用論をもって予告されることになる。そして、そうした繁栄は、大規模な危機に見舞われることとなった。同様の見解は1923年のカナダ下院議会、銀行業・産業特別調査委員会にて、長期に渡る厳しい追及によって明確に提示されていたが、不幸なことに、根拠を十二分に示したに過ぎなかった。世界恐慌の圧迫と恐怖は、文明の消滅という脅威へと発展し、全ての国の、多くの人々に、切迫した貧困と、飽和の中の欠乏という矛盾に対する理由について、社会的、政治的な圧迫と緊張ばかりでなく、速やかな救済策をも伴って、切実に自覚されていった。
世界中の国、特に海外の英国領では、世界的な不安の主要な要因として、金融システムは世論の制裁を受け、少々の疑念もあったが、陪審員の評決が固められたことは、幾分修辞的なウイリアム・ジェニングス・ブライアン氏の有名な選挙演説によって表されている。「マネー・パワーは、平和なときには、国家を食い物にし、災難にあるときには、陰謀を企てる。君主制よりも専制的で、独裁制よりも傲慢で、官僚制よりも利己的である。その方法に疑問を抱くものや、その犯罪性に光を当てるものに対しては、社会の敵であると非難する。それは、国民の道義心の目覚めによってのみ、打ち破ることができるだろう」。
再版にあたっては、全面的に改訂を施し、新たな問題点を付け加え、効果の増大が意図されたものとなっている。しかし主な主張は実質的に変更なく留められるとともに、供給された事象の確証の結果が、主要な根拠である。
C. H. ダグラス
テンプル
May 1933.
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