松屋でご飯を食べていると、Swedish Jazzらしきお洒落なジャズがかかっていた。
隣のおばあさんが食事をしながらコンビニの袋に入った御飯の上に紅ショウガをせっせと乗っけている。
あれ?唄モノに変わったのかな・・・と思ったら、隣のばあさんが唄っている。
それがとても美しい歌声なのだ。
呆けているから、足りないから、美しく聞こえた訳ではなく、本当に美しい歌声で
シャンソンだか、昔のスタンダードらしき歌を唄いながら、今度はお持ち帰りの紅ショウガをせっせと袋に詰めている。
席に戻ってくると、店員に「今日はThursdayだよ。」と言った。
その後、向こう隣に座ってイヤホンをしながら食事をしているおじさんに、
「Tomorrow is Friday, so...」と流暢ではないがまともな英語でなにやら話しかけてから、
元気な声で「ごちそうさまっ」と言って、唄いながら店を出た。
私もほぼ同時に店を出た。
横を通り過ぎる時に聞こえてきた歌声はやはり美しかった。
“ああ、これだ・・・”と思った。